リチウム11ハロー核星雲
Atomic nucleus

リチウム11ハロー核星雲

リチウム11のハロー核を三〇フェムトメートルの距離から眺めると、宇宙の最も奥深い孤独の中に、一粒の琥珀色の燠火が浮かんでいるように見える。中心にはわずか二フェムトメートルの幅に九つの核子が圧縮された高密度のコアが、溶融ガラスの内部から滲み出るような深い金琥珀の光を放ち、その縁は硬い境界を持たず、薄い淡黄色の暈へと溶け出してやがて周囲の霧に完全に明け渡す。コアを包む広大な空間は、青灰色の極めて希薄な発光霧で満たされており、これは二つのハロー中性子の波動関数が七フェムトメートルもの彼方まで量子的に滲み出した姿であり、通常の核物質の表面が終わるはるか外側にまで、二中性子相関という幽玄な絆によって辛うじて繋ぎとめられた存在の痕跡だ。この霧の中では、淡いセルリアンブルーの濃淡がゆっくりと形を結んでは消え、それはdi-neutron相関が揺らぐヨクト秒単位の出来事が、内側から眺めれば地質学的な悠久として体感されるほどの、時間の絶対的な非対称を示している。ハローと真空の境界は壁ではなく、どこで核が終わり虚空が始まるのか判別不能な無限の勾配であり、その構造全体は、霧に沈んだ谷の向こうに見える篝火のように、九つの核子が結ぶ小さな炎と、その炎の三倍以上に広がる幽霊のような量子の衣とが、この宇宙で最も密度の高い安定物質の一形態として、何もない暗黒の中に静かに共存している。

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