亜熱帯環流の表層10マイクロメートル圏内に漂うこの視点では、プロクロロコッカスの深紅の球体がルビーのように三次元空間に規則正しく散らばり、その一粒一粒が腕の届く先に浮かぶ小さな炭火のように温かな赤い蛍光を放っている。水そのものはサファイアのように冷たく青く輝き、頭上から降り注ぐ散乱光がゴシック建築の光のように拡散して、あらゆる方向から柔らかく空間を満たしている。その青の闇の中を、シネココッカスの橙赤色のカプセルが緩やかに傾きながら漂い、透明な細菌のロッドがガラスの泡のように辛うじて輪郭だけを刻んで揺れ、ピコ真核生物は内部の葉緑体膜が重なり合う金緑色の小さな提灯として時おり視野に現れる。これらの光合成細胞はみな、周囲の冷たい青と拮抗するように暖色の葉緑素蛍光を絶えず発しており、その反クロマティックな張力が全空間を脈打たせている。空虚に見えてこの場所は稠密な生命の格子であり、クリムゾンの点々が青黒い無限の彼方へと際限なく後退しながら、どの方向を見ても宇宙は満ちている。
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