海底から20メートル下、砂粒が巨大な岩塊となって屹立するこの世界では、半透明の石英の「山」がくすんだ白と淡い薔薇色の光を放ちながら正面にそびえ、その表面を琥珀と薄紫の虹彩を帯びた細菌バイオフィルムが絹のように包んでいる。二つの石英の巨塊の間に、磁器の卵を思わせる白磁色のクインクェロクリナの殻が静かに立ち、五つの房室が互いに寄り添うように重なり合う固有の螺旋構造を描きながら、水面から斜めに差し込む青緑の光の柱を受けて、穏やかに光を吸収している。その口部から伸びる短い琥珀色の網状仮足は、透過光のなかで絹糸ほどの細さで二股に分岐しながら、近くの珪藻の殻——精緻な条線を刻まれた透明なガラス状の小片——へと静かに向かって広がっている。炭酸カルシウムで組み上げられたこの単細胞生物は、拡散と粘性が支配する微小な世界で化学勾配を感じ取りながら生き、その殻はやがて堆積物の中に沈んで数百万年後の海洋環境の記録となる。水そのものが薄い有機物のもやをまとった存在感ある青緑の媒質として満ちており、遠景の石英の巨塊はその静謐な光の中に柔らかく溶けていく。
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